この記事でわかること
・サイドマウントダイビングとは何か、通常のバックマウントと何が違うのか
・ガイド歴30年・10,000本の竹内がなぜサイドマウントに転向したのか、その経緯と理由
・宮古島の地形ダイビングでサイドマウントが生む「安全」と「自由」の具体的な中身
宮古島の地形を、本当の意味で「自由」に潜れているか。背中にタンクを背負い、洞窟の天井を気にしながら進む。エアの残量が気になって、景色よりゲージに目がいく。そんな経験が一度でもあるなら、この記事は読む価値があります。
ガイド歴30年・潜水本数10,000本を超えた私が、なぜ今「サイドマウント」に最も情熱を注いでいるのか。その理由を、包み隠さずお伝えします。
サイドマウントダイビングとは何か
サイドマウントダイビングとは、通常は背中に装着するシリンダー(タンク)を、体の両脇に1本ずつ配置して潜るスタイルのことです。一般的なダイビング(バックマウント)との最大の違いは、シリンダーの位置にあります。
バックマウントでは背中にシリンダーを背負うため、水中でのシルエットが必然的に上下方向に大きくなります。一方、サイドマウントは体の両側にシリンダーが沿う形になるため、水平姿勢(トリム)が安定し、縦方向のシルエットを極限まで小さくできます。
洞窟や亀裂の多い宮古島の地形において、これは単なる「スタイルの違い」ではなく、「見られる景色の違い」に直結します。
30年のキャリアを経て、私がスタイルを変えた理由

私が15歳でダイビングを始めてから約30年、ずっとバックマウントで潜り続けてきました。ガイドとしてもインストラクターとしても、シングルバックマウントが「当たり前」の世界にいた私が、なぜサイドマウントへ転向したのか。きっかけは、メキシコ・セノーテのケーブダイビングへの強い憧れでした。
調べていくうちに分かったのは、天井が低く閉鎖された洞窟環境では、背中にシリンダーがあるスタイルは物理的なリスクが高いということ。天井の岩盤への器材接触、狭い通路でのシルエットの制限。「本物の洞窟を潜るなら、サイドマウントしかない」と確信し、テクニカルダイビングに精通する大阪の「なみよいくじら」関藤氏のもとへ足を運びました。
しかし、そこで待っていたのはプライドを粉々にする現実でした。インストラクターでありガイドである自分が、浮力体の位置やフィンワークの違いに戸惑い、水中で一人だけバタバタと姿勢を崩してしまう。正直、恥ずかしい思いをたくさんしました。
それでも、器材の調整・体の姿勢・フィンの連動を一つの「システム」として分析し、仮説と検証を繰り返す日々を続けていくうち、ある瞬間、シングルバックマウントでは決して味わえなかった「空を飛んでいるような浮遊感」を感じました。その瞬間から、私はこのスタイルに完全に没入しました。その後メキシコへ二度渡り、TDI「フルケーブダイバー」の資格を取得。
あの挫折があったからこそ、今の自分のガイドスタイルがある! 今は、そう確信しています。
シングルバックマウントでは入れない場所がある—宮古島の地形でサイドマウントが生む3つの価値
1. 高さ50cm・幅70cmの亀裂の先に、バックマウントでは見られない景色がある
宮古島の「35ホール」や「魔王の宮殿」周辺には、通常のバックマウントスタイルでは肩や背中が当たって物理的に入れない、高さ50cm・幅70cmほどの亀裂が点在しています。もちろん、一般のゲストの方をお連れすることはありません。ただ、適切な資格(カバーンダイバー以上)を持つゲストとマンツーマンになった時、私たちはその「秘密の入り口」を抜けることがあります。
シリンダーの下部を一時的に外し、身を細めて潜り抜けた先には、数人のダイバーしか知らない、静寂で濃密なブルーが広がっています。そこを体験されたゲストの方は、一様に「今までのダイビングは何だったんだ」とおっしゃいます。地形を知り尽くしたガイドだから案内できる景色が、宮古島にはまだあります。
宮古島の地形ダイビングの魅力もあわせてご覧ください。
2. 絶対的なガス量がダイバーの「脳」から焦りを消す
「いつも自分だけ先にエアがなくなって……」という悩みを持つゲストの方に、よく出会います。エアの残量を気にしながら潜るダイビングは、景色を本当の意味で楽しめていません。
サイドマウントは2本の独立したシリンダーを常に携行します。これは「長く潜れる」という以上の価値があります。絶対的なガス量があるという事実が、ダイバーの脳から焦りを取り除き、心に「ゆとり」を生む。
私がガイドとしてサイドマウントで潜る際も、2本のシリンダーが常にあることで、ゲストのエアが減ってきた場面でも十分な余力を保ちながら対応できます。この「ゆとり」こそが、安全な地形ダイビングの土台です。
3. エントリー直前まで身軽に動けるから、ゲストを最優先できる
バックマウントで船上から重器材を背負うと、ガイド自身の動きが制限されます。サイドマウントは水面やエントリー直前にシリンダーを装着するため、船上では身軽に動くことができます。
マスクに髪の毛が入っていないか、BCDのベルトが緩んでいないか、エントリー直前まで一人ひとりの状況を丁寧に確認できるのは、この身軽さがあるからこそです。自分が器材に縛られないからこそ、ゲストの安全を最優先できる。ガイドとして、これは譲れないこだわりです。
サンアイランドの安全管理へのこだわりはサンアイランドのスタッフとこだわりでも紹介しています。
サイドマウントは「難しい技術」ではなく、ダイビングをシンプルにするシステム
サイドマウントと聞くと「上級者向け」と感じる方も多いかもしれません。ただ、実際に体験した私の感想は逆です。バックマウントでついてしまった「癖」を一度手放し、水平姿勢・フィンワーク・ガス管理を「システム」として捉え直す作業は、ダイビングをよりシンプルで合理的なものに変えてくれます。
日本でも、カメラやマクロ・大物をひととおり楽しんだベテランダイバーの方が「次の一歩」としてサイドマウントへ挑戦されるケースが増えています。自分が見たい世界に合わせて装備とスキルを選んでいく。そのプロセス自体が、ダイビングをより深く楽しむための入り口になります。
私は今でも、ヨーロッパやフロリダの洞窟を夢見て、自分自身のサイドマウント技術を磨き続けています。宮古島の海を、もっと深く、もっと自由に。その扉を開く準備は、いつでもできています。
🤿 ガイドの一言
サイドマウントへの転向は、30年のキャリアの中で最も「恥ずかしい思い」をした挑戦でした。ただ、あの挫折がなければ今の自分のガイドスタイルはなかったです。【技術は裏切らない】それを身をもって体験したからこそ、ゲストの皆さんにも「次の一歩」を怖がらないでほしいと思っています。
まとめ
【通常タンクでは入れない場所】高さ50cm・幅70cmの亀裂の先に、バックマウントでは絶対に見られない景色が宮古島にはある。サイドマウントはその「秘密の入り口」を開く鍵だ
【ガス量の安心】2本のシリンダーによる絶対的なガス量が焦りを消しゆとりを生む。ガイドとしてゲストをサポートする余力にも直結する
【ダイビングをシンプルにするシステム】難しい技術ではなく、水平姿勢・フィンワーク・ガス管理を「システム」として捉え直すことで、ダイビングはより合理的で自由なものになる
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(※下地島・伊良部島などエリア別の魅力をまとめています)
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