今日のハイライト
・クロスホールの縦穴から侵入した瞬間、高さ15m・幅15mのホール内部をタカサゴの群れが埋め尽くしていた。視界を一気に奪うほどの数が一斉に方向を変えながらダンスするように泳ぎ回り、地形撮影のTさんのカメラが止まらなかった。
・ワープホールの洞窟内で直径20cmのヤコウガイを発見。この海域で見るのは10年以上ぶりのことで、ワタシ一人で静かに興奮していた。
・水温26℃に達し、アカネハナゴイが水底から中層2mへと活動域を広げ始めた。中層の青にオレンジが映えるこの光景は、まさに夏の宮古島ダイビングの風物詩だ。
昨日の熱帯低気圧がもたらした時化からコンディションが回復し、風・波ともに落ち着いた1日。曇り空ながら透視度20〜25m、水温26℃という申し分ない海況のなか、伊良部島エリアへ向かいました。
本日はリピーターTさんとのマンツーマンファンダイビングをワタシが担当。コンパクトデジカメにワイドレンズを装着したTさんに合わせ、地形の造形が最も映えるアングルと群れのタイミングを意識しながらご案内しました。
スタッフ神尾・池田は体験ダイビングのTさんご家族3名様を担当。スノーケリング経験はあるものの本格的な水中は初めてのお二人が、手を伸ばせば届く距離でクマノミと対面し大興奮されたとのことでした。
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海況ログデータ
・天候:曇り
・気温:29℃
・水温:26℃
・風向:南西〜南 7m/s
・波高:2.0m
・透視度:20〜25m
ダイビングスポット
①クロスホール
②スネークホール&ハナダイの根
③ワープホール
🤿 ガイドの一言
曇りの日は光系地形スポットに向かないと思われがちですが、ワタシはむしろ「誰も潜っていないタイミング」を最優先します。今日のクロスホールもまさにそれで、浮遊物が舞い上がる前の澄んだ状態の縦穴の造形を狙っての1本目でした。そこに予想外のタカサゴの群れが加わった。光がなくとも、地形と生物の共演がこれほどの絵になる。宮古島の海は、晴れの日だけが全てではありません。
ダイビングレポート
1本目|クロスホール — 誰もいない縦穴に飛び込んだら、タカサゴの群れがホールを埋め尽くしていた

曇り空のため光の差し込みは期待できませんが、誰も潜っていない朝一番の縦穴の造形こそ狙いたかった。地形撮影のTさんを連れ、縦穴からホール内へ侵入すると、水底付近で何かが動いているのが目に入りました。潜降しながら近づくにつれ、その正体が明らかになりました。
体長20cmほどのタカサゴが、高さ15m・幅15mのホール内部を埋め尽くすほどの数で群れており、一斉に方向を変えながらまるでダンスを踊るように泳ぎ回っていたのです。視界を一気に奪われるほどの迫力で、Tさんはあちこちに移動しながら地形とタカサゴの共演を撮影に夢中になっていました。
ホールの外に出てもタカサゴの群れは続いており、高さ・幅20m規模の範囲に中層いっぱいに広がり、青みの中でキラキラと輝いていました。曇りの日ならではの、光ではなく「群れと地形」が主役の1本でした。
その後、船に戻る途中で毎年春先から9月中旬まで同じナガレハナサンゴに根付くニセアカホシカクレエビと、100円玉サイズのまん丸な身体がとにかくキュートなナンヨウハギの幼魚をご案内。水温が上がり始めた途端、生物の動きが一気に活発になってきています。
2本目|スネークホール&ハナダイの根 — ハタンポが姿を消した謎と、夏の宮古島の風物詩・アカネハナゴイの乱舞

スネークホールへ入ると、いつも湧き水の出る窪みに群がっているミナミハタンポとリュウキュウハタンポの姿がありません。前回も不在だったのですが、一体どこへ行ってしまったのでしょうか。その代わり、二回りほど大きなツマグロハタンポが内部から出入口の青を背景に泳いでいました。同じハタンポの仲間でも、ここまで行動パターンが異なるのが面白いところです。

続いてハナダイの根へ。水温が25℃を超えたことで、今まで水底付近で身を潜めるように群れていたアカネハナゴイが、水底から中層2mほどまで活動域を広げ、プランクトンを懸命に捕食し始めていました。中層の青にオレンジ色が映えるこの光景は、夏の宮古島ダイビングの風物詩と言っても過言ではありません。水温1℃の上昇が、魚たちの活動をここまで変えるのかと、あらためて実感した場面でした。
3本目|ワープホール — アカマツカサをかき分けた先に、10年以上ぶりのヤコウガイ

全長20m・幅4m・高さ2mほどの洞窟探検へ。入口に群がるアカマツカサの群れをかき分けながら奥へ進むと、壁面に直径20cmほどのヤコウガイを発見しました。見た目はサザエを大きくしたような貝ですが、伊良部島・下地島エリアの洞窟内で見かけることは非常に稀で、ワタシの記憶では10年以上前が最後の遭遇でした。Tさんへのご案内を続けながら、心の中ではひとりで静かに興奮していました。こういう思わぬ「再会」があるから、同じスポットを何度潜っても飽きないんです。
体験ダイビングのTさんご家族も、耳抜きのコツを掴んだ後は快適に潜れたとのことで「スノーケリングより断然楽しい!」という言葉をいただきました。水面から遠くでしか見られなかったクマノミが手を伸ばせば届く距離に—その体験が言葉になった瞬間でした。手軽に水中世界を楽しみたい方は宮古島体験ダイビングをご覧ください。
まとめ
【クロスホール】誰もいない朝一番の縦穴でタカサゴの大群に包まれた。高さ・幅15mのホール内を埋め尽くす群れの迫力と、地形との共演に見惚れた1本
【スネークホール&ハナダイの根】ハタンポ不在の謎と、水温26℃でついに中層へ躍り出たアカネハナゴイの乱舞。夏の宮古島の始まりを告げる1本
【ワープホール】アカマツカサの群れをかき分けた先で10年以上ぶりのヤコウガイと再会。同じスポットを何度潜っても新しい発見がある洞窟の奥深さを実感した1本
リピーターTさん、本日もありがとうございました。明後日まで引き続きよろしくお願いします。体験ダイビングのTさんご家族も、宮古島の海をたっぷり楽しんでいただけて何よりでした。またいつかぜひいらしてください。
明日の予告
明日はリピーターTさんに加え、初めての宮古島ダイビングのCさんたちが合流します。梅雨前線上の低気圧に向かって湿った南西〜南風が続く予報で、引き続き伊良部島エリアへ。地形三昧の1日をお届けします。明日のうみ日記もお楽しみに!
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