この記事でわかること
・体験ダイビングで「怖い・不安」を感じやすい場面と、その具体的な理由
・ガイドがパニックの兆候をどう察知し、どう対処するか
・「怖かったけど楽しめた」に変わるための、ゲスト側とガイド側の対応
「体験ダイビング、やってみたいけど正直怖くて…」「不安で申し込みをためらっています」—そんな気持ちを抱えていませんか?
その感覚は、まったく自然なことです。海に潜る経験がない方にとって、足がつかない水の中に入るのは未知の世界。怖いと感じるのは当然です。
ただ、30年間体験ダイビングをご案内してきたワタシ・サンアイランド竹内の経験から言えることがあります。「怖い」という気持ちは、正しい準備と信頼できるガイドのサポートで、ほとんどの場合は乗り越えられるということです。
この記事では、体験ダイビングで怖さや不安を感じる場面とその理由、そしてガイドとして実際に行っている対処法を、現場の言葉でお伝えします。
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体験ダイビングで「怖い・不安」を感じやすい3つの場面
ガイドとして多くの初心者ゲストを見てきた中で、怖さや不安が出やすい場面は大きく3つあります。
①水面に入った瞬間—足がつかないと気づいたとき
サンアイランドの体験ダイビングでは、いきなり潜降するのではなく、まずスノーケリングから始めます。ウェットスーツの上からライフジャケットを着用し、絶対に沈まない状態で水面に慣れていただくためです。
ところが、船から水面に入った瞬間、水底が遠く足がつかないと気づいた途端に急に不安がり、呼吸が早くなって戸惑った様子を見せる方がいらっしゃいます。頭では「ライフジャケットがあるから大丈夫」とわかっていても、身体が反応してしまうのです。
②水面でレギュレターを咥えたとき—「これから潜る」という緊張
いよいよダイビングに入り、水面で顔をつけてレギュレターで呼吸を始める瞬間。「これから水の中に潜る」という緊張と不安が入り交ざり、視野が狭まり呼吸が早くなる方がいらっしゃいます。この段階でパニックの兆候が出やすく、ガイドが最も注意を払う場面のひとつです。
③水中でマスクに水が入ったとき
水中では、無意識に鼻から息を出してしまう方がいらっしゃいます。鼻息によってマスクが顔の上部にわずかにずれ、マスク下部と鼻の間に隙間ができ、そこから海水が少し入ってくる、この「マスクに水が入る」という感覚が、想像以上に慌てる引き金になります。

ガイドはパニックの兆候をどう察知するか
怖さがパニックに変わる前に気づくこと、これがガイドとして最も重要な仕事のひとつです。
サンアイランドでは常にゲストとアイコンタクトを取りながら、直接評価(声がけ・ハンドシグナルへの反応)と間接評価(呼吸の状態・身体の動き・表情)の両方でゲストの状態を判断しています。
パニックの兆候として特に注意しているのは以下です。
・アイコンタクトが合わない
・ハンドシグナルに対して反応がない
・呼吸が浅くて早い
・身体の動きが痙攣的になっている
これらのサインがひとつでも見えた場合、水中で状況を改善しようとするのではなく、すぐに対応します。パニックになると、ゲストはレギュレターを口から外して水面に浮上しようとすることがあります。そうなる前に、レギュレターのフェース部を押さえながら適切な速度で水面に浮上する。これがガイドとしての判断です。
体験ダイビングのご案内は常に水深3〜5mほどの浅瀬で行っているのも、万が一のとき素早く水面に戻れるようにするためです。
「怖かったけど楽しめた」—現場での対処法

実際にあった事例をお伝えします。
水中で無意識に鼻から息が出てしまい、マスクがわずかにずれて内部に海水が入ってきたゲストがいらっしゃいました。慌てた様子でしたが、ハンドシグナルで「OK?」と確認すると「OK」のサインが返ってきて、アイコンタクトも合っていました。
そこでタッチコンタクトをとりながら落ち着くよう促し、深呼吸を促すハンドシグナルを送りました。呼吸が安定したのを確認してから、両手でマスクの両脇をやや下向きに押さえ、顔を正面に向けてもらいマスククリアを行いました。その後はマスクを手で押さえながらダイビングを続け、無事に水中を楽しんでいただくことができました。
この事例で大切なのは、ガイドが状況を正確に読んで、焦らず一つひとつ対処したことです。ゲスト自身も「OK」サインを返せる余裕があったからこそ、水中での解決が可能でした。
怖さを減らすために、参加前にできること

ゲスト側でできる「怖さを減らす準備」として、ワタシがいつもお伝えしていることがあります。
「頭でいろいろ考えすぎず、目の前のことに集中すること」です。
ダイビング前に「もし○○になったら」「うまく呼吸できなかったら」と考えすぎると、緊張が高まりパニックになりやすくなります。当日は余計なことを考えず、まずリラックスすることが何より大切です。
そしてもうひとつ。不安なことは何でも事前にガイドに伝えてください。「泳ぎが苦手」「耳抜きが心配」「閉所が怖い」——どんな小さな不安でも、ブリーフィングの段階で共有していただければ、それに合わせたサポートができます。
サンアイランドでは、常にゲストの手を伸ばせば触れられる距離でサポートします。「何かあってもすぐそこにガイドがいる」という安心感が、怖さを和らげる大きな力になります。
体験ダイビングの詳細についてはサンアイランドの体験ダイビングをご覧ください。
「どうしても無理」なときは、無理に潜らせない
怖さや不安が解消されない場合、ワタシは無理に潜ることをすすめません。
呼吸が早く息苦しさが軽減できない方、視野が狭まり身体の動きが痙攣的になっている方は、水中でのリスクが高まります。そういった場合は「一旦ダイビングをやめて、スノーケリングで様子を見ましょうか」とご提案します。
そして、ゲスト自身が「怖くて無理」と感じた瞬間は、その場で体験ダイビングを中止します。「せっかく来たのだから」「もったいない」という気持ちはわかります。でも、怖さを抱えたまま無理に潜ることは、楽しい体験にならないだけでなく、安全上のリスクにもつながります。
楽しむ準備ができた状態で海に入る、それが体験ダイビングの大前提です。
体験ダイビングの怖い・不安でよくある質問(FAQ)
Q. まったく泳げませんが体験ダイビングはできますか?
A. はい、できます。ダイビング中はガイドが常にそばにいるため、泳力は必要ありません。詳しくは【宮古島体験ダイビング】泳げない・水が怖いという不安を、一生モノの「ときめき」変えるをご参考ください。
Q. 耳抜きができるか不安です
A. 焦らず、ロープを掴みながらゆっくり潜降するので、ご自分のペースで圧平衡を取ることができます。不安な方は事前にお伝えください。
Q. 船酔いしやすいのですが大丈夫ですか? A. 事前の酔い止め薬の服用や、乗船中の過ごし方でかなり軽減できます。詳しくは【宮古島体験ダイビング】船酔いが心配な方へをご覧ください。
Q. 水中で怖くなったらどうすればいいですか?
A. 「怖い」と感じたら、ガイドにすぐサインを出してください。無理に続ける必要はありません。ガイドが安全に水面まで誘導します。
Q. 子供でも体験ダイビングはできますか?
A. 体験ダイビングは10歳以上から参加可能です。不安な点はお申し込み前にご相談ください。
まとめ
【怖さの正体】体験ダイビングで怖さが出やすいのは「足がつかない水面」「レギュレターを咥えた瞬間」「マスクに水が入ったとき」の3場面です。いずれも未知の体験への自然な反応であり、正しいサポートで乗り越えられます。
【ガイドの対処法】アイコンタクト・呼吸の状態・身体の動きを常に観察し、パニックの兆候を事前に察知します。水深3〜5mの浅瀬でのご案内と、タッチコンタクトによる安心感の確保が基本です。
【怖さを減らす準備】考えすぎないこと、そして不安を事前にガイドに伝えること。この2つが、楽しい体験ダイビングへの一番の近道です。
【無理はしない】「怖くて無理」と感じた瞬間は、中止する判断をします。楽しめる状態で海に入ることが、体験ダイビングの大前提です。
🤿 ガイドの一言
怖いと感じる方ほど、潜れたときの喜びは大きい。「もう無理」と思っていたのに、水中で宮古ブルーを見た瞬間に全部忘れてしまった。そういう方を何人も見てきました。怖さを我慢する必要はありません。ただ、「もし怖くなっても、すぐそこにワタシがいる」ということだけは覚えておいてください。それだけで、踏み出せる気持ちになっていただけたら嬉しいです。
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