この記事でわかること
・宮古島の沈船スポットの場所
・規模・沈んだ経緯
・地形ダイビングとは異なる「レックならではの探検感」の正体
・潜れるシーズン・必要なライセンス・安全に潜るための注意点
「宮古島といえば地形ダイビング」というイメージをお持ちの方も多いと思います。洞窟・縦穴・ホールなど、宮古島の地形スポットは確かに唯一無二です。
ただ、宮古島にはもうひとつ、地形とはまた異なる種類の「探検感」を体験できるスポットがあります。それが沈船(レック)ダイビングです。ガイド歴30年の地形派ガイド・竹内が、宮古島の沈船スポットの魅力と条件を現場の言葉でお伝えします。
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宮古島の沈船スポット—島民が使ったカーフェリーが水底に眠る
このスポットは伊良部島と宮古島の間に位置しています。サンアイランドが拠点とするトゥリバーマリーナから約10分という近さにあるアクセスの良いスポットです。
水深18mの水底に眠るのは、全長30m×横幅5m×高さ4mほどの筒状のカーフェリー。今でこそ伊良部大橋が宮古島と伊良部島をつないでいますが、橋ができる前は島民の移動手段としてフェリーが運行されていました。そのフェリーとして実際に使われていた船が、魚礁目的で人工的に沈められたものです。
今では誰もが伊良部大橋を渡って車で島を行き来していますが、水底に眠るこの船は、かつての島の暮らしを支えていた貴重な証人でもあります。橋の上を通るだけでは見えない宮古島の歴史に触れられるのは、ダイバーだけの特権です。
ワタシが宮古島に来島した28年前にはすでに沈んでいたと、以前勤務していたショップの先輩から聞いています。正確にいつ沈められたのかはわかりませんが、長い年月をかけて海の生き物たちの住処となり、今では宮古島のダイビングスポットとして多くのダイバーを迎えています。

地形ダイビングとは異なる「探検感」の正体
地形ダイビングも、レックダイビングも、どちらもオーバーヘッド環境(頭上が閉塞した環境)という点では共通しています。ただ、与える体験の質はまったく異なります。
宮古島の洞窟・穴は、自然が何万年もかけて作り上げた造形美です。光と影が生み出す青の世界、立体的な穴の重なり、その感動は「美しさ」と「壮大さ」から来ます。
一方、沈船の探検感は「人工物が水中に沈んでいる」という非日常からくるものです。水深18mの水底に全長30mの船体が横たわっている。その光景はどこか感慨深く、地形スポットとはまったく異なるワクワク感を引き出します。
この沈船は船体がしっかりしており、船内への侵入が可能です。手狭な洞窟スポットと比べると閉塞感はむしろ少なく、OWライセンス取得直後の初心者の方から経験豊富なダイバーまで幅広く楽しめます。「水中で全長30mの人工物を見る機会など、通常のダイビングではなかなか体験できない」これがこのスポット最大の特徴です。

根付きの生き物たちと、7〜8月の圧巻の光景
長年水底に沈んでいるこの船には、根付きの生き物たちが定住しています。アカククリ・ツバメウオ・キンギョハナダイ・ハナミノカサゴ・フタスジリュウキュウスズメダイが見られ、船体周辺を泳ぎ回る様子は地形スポットとは異なる生き物の豊かさを感じさせてくれます。
そして特に印象的なのが、毎年7月から8月上旬にかけてのスカシテンジクダイの群れです。船尾付近に無数のスカシテンジクダイが群がり、内部を覆い尽くす様はひと言で言って圧巻です。透明感のある小さな魚が光を透かしながら密集する光景は、地形の造形美とはまた異なる、生命の美しさを感じさせてくれます。
潜れるシーズンと安全に潜るための注意点

このスポットは伊良部島と宮古島の間に位置するため、風向きによって潜れる時期が限られます。
潜れるシーズン:5月下旬〜9月中旬(南風が吹く時期) 潜れない時期:10月〜4月(北〜北東風が強まり時化やすくなる)
また、6月下旬から8月末にかけては透視度が10m前後まで落ちることが多いエリアです。安全管理上、この時期は水中ライトを必ず携行し、船内侵入時には点灯した状態で潜降します。
船内は手狭な箇所もありますが、ガイドが先行して適切なルートをナビゲートし、砂を巻き上げないフィニングのコツも現場でアドバイスします。ここで多くのダイバーをナビゲートしてきた経験を活かし、安全に『冒険』を楽しんでいただきます。
船内の水底には砂が堆積しており、フィンキックで煽ると一気に砂が巻き上がり視界がゼロに近くなります。船尾付近にはケーブルが垂れ下がっている箇所もあるため、流線型の水平姿勢・中性浮力の維持・細やかなフィンキックが特に求められます。
ゲストの言葉を借りると「あんな手狭な窓枠から船内侵入するなんて、考えられない」そのくらい、慎重な姿勢管理が必要な場面があります。船内侵入時には必ずガイドの指示に従いながら進んでください。
参加に必要な条件
オープンウォーターダイバーの初心者の方からご案内できるスポットです。ただし以下のスキルが安全に楽しむための前提になります。
・中性浮力:砂の巻き上げを防ぐため、水底に近い場所での浮力コントロールが必須
・流線型の水平姿勢:船内の手狭な箇所を通過するために必要
・細やかなフィンキック:バタフライキックやあおり足キックなど、推進力を抑えた蹴り方が望ましい
サンアイランドのファンダイビングでご案内しています。シーズンや海況を確認した上でご案内しますので、ご希望の方はお申し込み時にお知らせください。
宮古島の沈船ダイビングでよくある質問(FAQ)
Q. 体験ダイビングで沈船に潜れますか?
A. 沈船スポットへのご案内はファンダイビング(ライセンス保持者)のみです。まずはライセンス取得からスタートしましょう。PADIオープンウォーターダイバーコースの詳細はこちらをご覧ください。
Q. 水中ライトは持参が必要ですか?
A. 6月下旬〜8月末の透視度が低い時期は特に必須です。サンアイランドではレンタルも対応していますので、事前にご相談ください。
Q. 船内に入るのが怖い場合はどうすればいいですか?
A. 無理に船内侵入する必要はありません。船体の外側を周るだけでも十分に楽しめます。ガイドにお気軽にお伝えください。
Q. 地形スポットと組み合わせて潜れますか?
A. はい、同日に地形スポットと組み合わせることも可能です。ただし海況・風向きによってエリアが限られるため、当日のコンディション次第になります。
Q. スカシテンジクダイの群れはいつ頃に見られますか?
A. 例年7月から8月上旬がピークです。ただし自然現象のため保証はできません。シーズン別宮古島の見所もあわせてご参考ください。
まとめ
【スポットの概要】伊良部島と宮古島の間・水深18mに眠る全長30mのカーフェリー。かつて島民の足として使われた船が、魚礁として今も海の生き物たちの住処になっています。
【地形とは異なる探検感】洞窟の「美しさ・壮大さ」とは違う、「人工物が水中に沈んでいる」感慨深さと冒険心がこのスポットの魅力。オーバーヘッド環境でありながら閉塞感は少なく、初心者から楽しめます。
【シーズンと注意点】5月下旬〜9月中旬がシーズン。砂の巻き上げ防止・中性浮力・水中ライトの携行が安全に楽しむための基本です。
🤿 ガイドの一言
ワタシは地形派のガイドですが、この沈船スポットは宮古島のダイビングにおいてひとつの「別軸の体験」として大切にしています。洞窟探検も感動するけど、水中で全長30mの船を見上げる感覚は、また全然違う。「普段のダイビングとほんと探検感が半端ない!」と言ってくれるゲストさんの笑顔が、それを証明しています。地形に飽きたわけじゃない、でもこの船が教えてくれる宮古島の「もうひとつの顔」も、ぜひ体験してほしいです。
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創業20年のサンアイランドでは、宮古島の海とダイビングスポットを知り尽くしたベテランガイドが、皆様の水中における忘れられない感動体験を全力でサポートします。最大6名までの少人数制と、身体に優しいエンリッチドエア(ナイトロックス)無料提供で、ブランクのある方や初心者の方も、焦ることなく宮古ブルーの世界を心くまで堪能していただけます。
「安心と楽しさを追求したファンダイビングに参加したい」「大迫力の地形で感動したい」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。(※ご一緒のグループでの体験ダイビングやライセンスコースの受講も大歓迎です!)
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