この記事でわかること
・9月・10月の台風リスクの実態と、ツアー中止になる判断基準
・台風通過後の海がどのように変化するか—時系列での正直な説明
・それでも「9月下旬〜11月前半は一押し」とガイドが断言する理由
「9月・10月に宮古島ダイビングを計画しているけど、台風が心配で…」—この時期に予約を検討されている方から最もよく聞く言葉です。
正直に言います。台風のリスクはゼロではありません。ただ、そのリスクを正しく理解した上で計画を立てれば、9月下旬から11月前半は年間を通じて最もダイビングが楽しい時期のひとつです。
ガイド歴30年のワタシ、サンアイランドの竹内が、この時期の海の実態を包み隠さずお伝えします。
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9月・10月の台風リスク—30年間の肌感覚で正直に話します
例年7月から9月は沖縄地方の台風シーズンです。この期間は月に2〜3個の熱帯低気圧や台風が沖縄近海にやってきます。
ここで多くの方が誤解していることがあります。「台風がまだ遠くにあるのに影響があるんですか?」という質問をよく受けますが、答えは「あります」です。台風本体が離れていても、勢力によってはうねり・波・風が強まり、宮古島の海が時化てダイビングツアーが中止になることがあります。
さらに、宮古島は沖縄地方のほぼ真ん中に位置しているため、沖縄本島寄りに台風が接近しても、石垣島・西表島寄りに接近しても影響を受けます。台風の進路によっては、約1週間前後は時化でツアーが中止になることもあります。
これが30年間の現場から言える正直な数字です。
台風通過後の海はどうなるか—「台風後は透視度が上がる」は本当か
「台風後は透視度が上がる」という話を耳にしたことがある方も多いかもしれません。これは半分正解で、半分は誤解です。
台風や熱帯低気圧が通過すると、うねりが押し寄せて透視度は悪化します。台風通過後にうねりが収まり、透視度が15m以上に回復するまでには、ダイビングツアーを再開してから1週間から10日程度かかります。
台風通過直後に海況が落ち着いて潜れる状態になっても、船を係留する浅瀬(水深5m前後)では水面から水底が見えないほど濁りがひどく、透視度が3mほどしかない場合もあります。サンアイランドでは、潜れるコンディションであっても透視度が著しく悪い場合は、安全管理上ツアーを中止することがあります。
つまり「台風後すぐに透視度が上がる」わけではなく、台風通過後1〜2週間が経過してからようやく宮古ブルーが戻ってくるというのが正確な表現です。

サンアイランドのツアー判断基準—いつ・どうやって決まるか
台風や熱帯低気圧の接近が予想される場合、サンアイランドでは1週間前から気圧配置図をチェックし始めます。影響がありそうな日程でご予約のゲストには、事前にメールまたはLINEアカウントからご連絡します。直前のご連絡は携帯電話へ直接連絡します。
台風・熱帯低気圧の影響で時化のためツアーを中止する場合、キャンセル料は発生しません。
ただし、ライセンス講習をお申し込みの方については、オンライン学習費(eラーニング)はPADIへの支払いとなるため返金できません。この点は事前にご了承ください。
それでも「9月下旬〜11月前半は一押し」とワタシが断言する理由

台風のリスクをお伝えした上で、それでもワタシがこの時期を強くすすめる理由があります。
透視度30mオーバーの宮古ブルーが戻ってくる
9月下旬以降、台風シーズンが落ち着いてくると、宮古島の海は年間を通じて最も透き通った状態になります。透視度30mオーバーの宮古ブルーの中で、ダイナミックな地形スポットに潜る体験は、この時期だからこそ得られるものです。
風向きが変わり、下地島の地形スポットがシーズンインする
9月下旬から風向きが北東から東寄りに変わり始めます。これにより下地島エリアの地形スポットが潜りやすい海況になります。アントニガウディ・魔王の宮殿・通り池といった三大地形スポットへの案内が安定してできるようになるのがこの時期です。
気温30度・水温28度前後という快適な環境
まだ気温・水温ともに高く、ウェットスーツを着ていても寒さを感じません。水中で過ごす時間が純粋に気持ちいい。これも秋の宮古島の魅力のひとつです。
幼魚が溢れる賑やかな浅瀬
初夏から夏にかけて産卵した魚の幼魚が浅瀬に溢れ、彩り豊かな海が広がります。ベラ科・ブダイ科の幼魚は成魚とまったく異なる色と形をしており、見ているだけで飽きません。ワタシが個人的に大好きなナンヨウハギの幼魚も、この時期に見られることがあります。
宮古島のシーズナリティ全体についてはシーズン別宮古島の見所もあわせてご覧ください。

9月・10月に来るゲストへ—計画の立て方と正直なアドバイス
この時期に来島を検討されている方に、正直にお伝えしたいことがあります。
日程は余裕を持って設定してください
海水温がまだ高い9月は、いつ熱帯低気圧や台風が発生してもおかしくありません。「この日しかない」という日程では、台風と重なったときに身動きが取れなくなります。できれば前後1〜2日の余裕を持った日程設定をおすすめします。
航空会社のキャンセル・変更ポリシーを確認しておく
沖縄近海に台風の予報円が入った時点で、航空会社が欠航・無料キャンセル・日程変更の受付を始めます。その情報をこまめに確認し、状況を見て日程を変更できるよう準備しておくことをおすすめします。
来島してもダイビングが中止になったら
残念ながら来島後にダイビングが中止になってしまった場合、レンタカーを借りて島内観光になります。宮古島には美しいビーチ・展望台・グルメスポットなど、ダイビング以外にも楽しめる場所がたくさんあります。
台風直撃の場合は特に注意が必要
宮古島滞在中に台風が直撃すると、飲食店のほとんどが閉まり、スーパーやコンビニの棚から生鮮食品がなくなります。帰りの飛行機も空席待ちになるなど、不便を強いられます。このような状況が予想される場合は、キャンセル料が発生したとしてもツアーをキャンセルして次の機会に振り替えることを、ガイドとしてはおすすめしています。来島してから「こんなはずじゃなかった」というよりも、万全の状態で来ていただく方が、お互いにとって良い体験につながります。
9月・10月の宮古島ダイビングでよくある質問(FAQ)
Q. 台風シーズンに予約するのは避けた方がいいですか?
A. 台風のリスクを理解した上で計画を立てれば、この時期は年間最高のコンディションになり得ます。ただし日程に余裕を持つことと、変更・キャンセルに対応できる準備をしておくことが大切です。
Q. ツアーが中止になった場合、キャンセル料はかかりますか?
A. 台風・熱帯低気圧の影響による時化でのツアー中止の場合、キャンセル料は発生しません。ただしライセンス講習のeラーニング費用は返金できません。
Q. 台風通過後、何日後から潜れるようになりますか?
A. 海況が安定してから透視度が15m以上に回復するまで、1週間から10日程度かかります。台風通過直後は透視度が著しく悪い場合があり、その際はツアーを中止することがあります。
Q. 10月はもう台風の心配は少ないですか?
A. 10月に入ると台風の頻度は落ちてきますが、10月上旬はまだ油断できません。10月下旬以降は比較的安定してきます。シーズン別宮古島の見所も参考にしてください。
Q. 9月・10月に地形スポットに潜れますか?
A. 9月下旬から下地島エリアの地形スポットがシーズンインします。海況が整えば宮古島の三大地形スポットへのご案内も可能です。アドバンスドオープンウォーターダイバー以上のライセンスをお持ちの方が対象です。
まとめ
【台風リスクの実態】7〜9月は月に2〜3個の台風・熱帯低気圧が接近します。台風本体が離れていても海が時化る場合があり、1週間前後ツアーが中止になることも。これは30年間変わらない現実です。
【台風後の回復】台風通過後、透視度が15m以上に戻るまで1〜2週間かかります。「台風後は透視度が上がる」は正確ではなく、「台風後しばらく経ってから宮古ブルーが戻ってくる」が正しい表現です。
【それでも9月下旬〜11月前半が一押しの理由】透視度30mオーバーの宮古ブルー・下地島地形スポットのシーズンイン・気温水温ともに快適・幼魚の豊かさ——これらが重なる時期は、年間を通じて最高のコンディションです。
【計画の立て方】日程に余裕を持つ・航空会社のキャンセルポリシーを確認しておく・台風直撃の際は勇気を持って振り替えを検討する。この3点を準備しておけば、安心してこの時期の宮古島を楽しめます。
🤿 ガイドの一言
台風のリスクを話すと、この時期を避けてしまう方もいます。でも正直に言うと、9月下旬から11月前半に宮古島の地形を潜れた方は、みんな「来てよかった」と言ってくれます。透視度30mの宮古ブルーの中で、まばゆい光が差し込む洞窟に入ったとき、その感動は他のシーズンでは味わえないものです。リスクを正しく理解した上で、ぜひ計画を立ててみてください。台風が来ても来なくても、宮古島の海はいつでもゲストさんを待っています。
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