今日のハイライト
・大潮・潮位差190cmの激流。L字アーチへ向かう途中、水底を掴まないと流されるほどの流れの中——それでも体長1m超えのロウニンアジ3匹が突然現れ、Sさんの呼吸が一気に速くなった
・オーバーハングの水底20mから見上げると、棚の先端と太陽光がシンクロする逆光の造形に「心が震えるほど感激した」台風後の濁りの中でも、この瞬間は別格だった
・透視度3〜20mという極端なコンディションが共存した一日。それでも全員が笑顔で戻ってきた
台風13号通過後3日目のツアー。風・波は収まり船上からの水面は穏やか。しかし海中はまだ落ち着いていませんでした。大潮・潮位差190cmで午前中は伊良部島の全スポットに流れがあり、浅瀬5mでは透視度3mという「これは沖縄の海じゃない!」と思わずにいられない状況でした。
一方で、沖の深場では透視度20m。同じ日の同じエリアで、こんなにも差が生まれるのが、夏の伊良部島ダイビングの現実です。
本日はボートファンダイビングをワタシ(竹内)とスタッフ神尾の2チームで、体験ダイビング・スノーケリングプランをスタッフ池田とワタシでご案内。今日の「うみ日記」はワタシが担当した皆さんとのことを中心にお伝えします。
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海況ログデータ
・天候:晴れ
・気温:33℃
・水温:27℃
・風向:南 3m/s
・波高:2m → 1.5m(回復傾向)
・透視度:3〜20m(水深・スポットにより大きく異なる)
ダイビングスポット
①L字アーチ(伊良部島)
②オーバーハング(伊良部島)
③ダブルアーチ(伊良部島)
🤿 ガイドの一言
台風後の大潮は要注意です。潮位差が大きいほど流れが強くなります。今日は私自身も「おぉ、流れてるな」と感じたほどでした。ただ、この流れがアカネハナゴイをより活発に動かし、プランクトンを追ってロウニンアジを呼び込む流れがあるからこその出会いもあります。
ダイビングレポート
1本目|L字アーチ(伊良部島) — 激流の水底でウニに刺され、ロウニンアジ3匹が突然現れた
エントリー直後から流れが強く、泳がなければどんどん流される状況。皆さんに「一気に水底着底」の合図を送り、水底を掴まりながらアーチを目指しました。
その瞬間、指先に激痛が走りました。掴んだ先にウニがいたのです。水底に親指大のウニが多数いる場所では、必ず目視してから掴むようにしてください。激流の中でも「見て・確認して・掴む」の順番が大切です(汗)。

アーチへたどり着くと、他ショップのチームがアーチ内部にいたため、リーフエッジ沿いからアーチへ侵入することにしました。その瞬間、体長1m超えのロウニンアジが目の前に現れ、私たちの視線をごっそり持っていきました。
Sさんを見ると、さっきまで安定していた呼吸が一気に速くなり、興奮が呼吸に直接出ていました。ロウニンアジの圧倒的な存在感が、スキルの落ち着きより先に来たのでしょう。それほどのインパクトがありました。
さらに小ぶりなロウニンアジが2匹追加で登場し、計3匹。本当にラッキーでした。

その後、ワタシのオススメ・アーチ際から見上げると3つの不規則な穴の造形が飛び込んできます。ただ今日の皆さんの視線は完全にロウニンアジを追いかけており、地形どころではありませんでした(笑)。ダイビング後にSさんに感想を聞くと「ロウニンアジが大きくて!!」と興奮を抑えながらお話いただきました。
2本目|オーバーハング(伊良部島) — 激流の中でアカネハナゴイが躍動し、逆光の造形に心が震えた

オーバーハング周辺も沖の棚際に流れがありました。ただ、流れがあるからこそアカネハナゴイがよりエサとなるプランクトンを追って機敏に動き回り、オレンジ色の体色の華々しさが際立っていました。流れはコンディションの悪化ではなく、生き物の活性化と、いう側面もあります。

晴れていたおかげで太陽光が水中に閃光のように降り注いでいました。水底20mからオーバーハングを見上げると、棚の先端と太陽光がシンクロし、逆光が映える造形が広がります。正直、この瞬間は心が震えるほど感激しました。台風後の濁りがある中でも、深場でのこの造形は本物でした。
3本目|ダブルアーチ(伊良部島) — 見る場所で全然違う。浅瀬の透視度3mという現実も

3本目のダブルアーチ。浅瀬5mの棚際は透視度が3mほどで「こんな透視度は沖縄の海じゃない!」とリピーターNさんが視線でワタシに訴えかけていました。確かに、正直辛いコンディションでした。
深場へ移動すると状況が一変し、2つのアーチの造形が視界に入ってきます。ダイビング後、Sさんから「大きなアーチは縦長のハートに見えたけど、小さいアーチはちょっとハートと呼ぶには…」という感想をいただきました。

アーチの造形は、どこから見るかで印象がガラッと変わります。小さいアーチも、午後1時過ぎにアーチの真下から頭上を見上げると、穴と太陽光のコラボが素晴らしい景色になります。同じアーチでも、角度と時間帯次第で全然違う表情を見せてくれます。
夏の伊良部島ダイビングの「濁りと流れ」について
今日のコンディションを正直にお伝えします。夏場、特に浅瀬が濁ることは伊良部島エリアの夏の風物詩でもあります。そして大潮前後の干満差が大きい時期は、午前中に強い流れが発生しやすい傾向があります。
ただし、これらは時期とともに必ず解消されます。透視度の濁りは例年9月中旬を境に水温が徐々に下がり始めると解消され、流れも10月以降は干満差が縮小し落ち着いてきます。
秋以降の宮古島が年間で最も透視度が高くなる理由がここにあります。今日のコンディションが「宮古島の海」のすべてではありません。ベストシーズンの姿はまた別の顔です。
まとめ
【L字アーチ】大潮の激流・水底でのウニの洗礼。それでも1m超えのロウニンアジ3匹との突然の遭遇がすべてを吹き飛ばした1本でした。
【オーバーハング】流れに乗って機敏に動くアカネハナゴイと、水底20mから見上げた逆光の造形が心を震わせた2本目でした。
【ダブルアーチ】浅瀬の透視度3mという台風後の現実の中でも、アーチの造形美と太陽光のコラボが光りました。見る角度と時間帯でまったく違う表情を見せるスポットです。
明日の予告
明日はFさんお二人様をはじめ、ボートファンダイビングの皆さんをご案内します。濁りが少しでも薄れ、流れが落ち着いていることを願っています。コンディションの回復状況は明日の「うみ日記」でお伝えします。
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