潜降/浮上を上手にするコツ
皆さんから、よくこんな声を伺います。
・潜降するとき、いつもバランスを崩してしまう
・なかなか沈んでいかない
・耳抜きが、上手くいかない
・ゆっくり浮上しているつもりでも急浮上になってる
などなど。
今日は、そんな潜水/浮上のコツをご紹介します。
a.潜降
上手に潜降する為に必要なことは、下記4点。
1.保護スーツの浮力を相殺する為の必要最小限のウエイト
2.アルミシリンダー・スチールシリンダーのどちらか
3.潜降際の身体の姿勢
4.圧平衡のタイミング・やり方
保護スーツの浮力を相殺する為の必要最小限のウエイト
私たちダイバーは、体温損失と外傷の2点から身体を守る為に保護スーツを着用します。
保護スーツを着用している状態は、水面に浮くプラス浮力で水中に潜る際、保護スーツの浮力を相殺するウエイトを着用することで潜ってゆきます。
ただ、むやみにウエイトを付けすぎると、BCD内の空気を抜いた途端、あっという間に水底に沈み潜降速度が早くることで圧平衡がしずらくなります。
アルミシリンダー・スチールシリンダーのどちらか
アルミシリンダーに比べスチールシリンダーの方が、比重が重く沈みます。
スタイルや個人差はありますが、アルミシリンダーで潜る際は、スチールシリンダーで潜る時のウエイト量にプラス1~2kg程度追加することで、バランスよく潜降しやすくなります。
潜降際の身体の姿勢
スチールシリンダーを使用してる際、シリンダーによって、重心が背中にあり、水中で立った姿勢になると、視線と背中から倒れてバランスを崩してしまいます。
そのような事を避ける為、BCDの空気を抜き潜降してゆく際は、身体は前傾姿勢をとることで、背中から倒れることを避けることが出来ますし、立ってるポジションより水の抵抗が増すので潜降スピードの緩和ができます。
それでも潜降スピードが早い場合は、BCDに適量空気を入れ浮力を確保することで緩和できます。
圧平衡のタイミング・やり方
圧平衡が出来ないと、耳やサイナスに痛みや不快感が伴います。
圧平衡のやり方は、親指と人差し指でマスク越しに鼻を摘み、大きく息を吸った後、静かに鼻から息を出す動作の【耳抜き】という方法が一般的です。
【耳抜き】は、指で鼻を摘まみ塞ぐことで、本来鼻から出る空気が耳やサイナスへ送られ周囲圧と耳やサイナスとの圧力を同じにします。
その他のテクニックとして
・ツバを飲み込む
・顎を動かす
・上記2つを併用する
のも
圧平衡のテクニック。
圧平衡をする際、耳に痛みや不快感が生じた際にやるのは
遅すぎです!!
痛みや不快感が生じる前に行うことが大事なんです。
特に潜降は、水面から垂直に水底に沈んで行くので圧力変化が大きい分、よりこまめに圧平衡を行う必要があるのです。
圧平衡だけに気をとらわれ過ぎると、呼吸が浅く早くなり息苦しくなる上、効果的に肺からの空気を耳やサイナスへ送ることができません。
慌てずに、ゆっくり・大きく
深呼吸をする!!
まずは、上記の4項目を意識してみてください。
ロープ潜降が出来る環境であれば、まずは慌てず呼吸を整え落ち着いて潜降してみましょう。
意識する事で、何度か繰り返しているうちに自然と身体が反応し出来るようになりますよ。
b.浮上
PADIオープンウォーターダイバーコース内では
18m/分の浮上スピードを超えない
と、ご紹介してますが、水深10mからの浮上スピードは、メーカーによって若干異なりますが、9m/分を超えると警告が発せられます。
最終浮上は、10m以内から水面。
この10m内の浮上が早くなると、ダイブコンピューター上では、無減圧ダイビングでも急激な圧力変化により、私たちの体内に蓄積された窒素が呼気によって排出が間に合わず、過飽和分が気泡化しやすくなり、結果減圧症のリスクが高まります。
上記理由から、浮上スピードは
極力ゆっくり!!
ダイビング中、BCDに空気を入れ浮力を確保することにより、常に中性浮力を維持してます。
浮上する際、水深10mから水面までが、深度下でBCDに給気した空気が膨張し、BCD内にて体積が増え浮上スピードが早まり、一気に水面まで浮上してしまうケースもあります。
それを予防するためには、ダイビング終盤に差し掛かってきた際、ダイブコンピューターや深度計で今いる深度、そして自分の浮力状態をチェックします。
そして、浅瀬に移動と伴に、視野を広く周りを見渡したり、現在いる深度をモニターしながら浮力が発生してきたらBCD内の空気を抜き中性浮力をキープをしましょう。
5m・3分の安全停止後、水面まで周りを見渡し、深度をチェックしながら、約30秒ほどかけ徐々に浮上することで減圧症のリスク軽減もできます。
浮上ロープがある場所では、握りこぶし一つ(約10cmとみたて)/1秒位のスピードを意識してみてください。
ダイビングは、楽しいだけではなく、それ相応のリクスもあります。
注意散漫、慣れなどが思わぬトラブルの種となります。
正しい知識・技術で安全管理をし水中世界を楽しんでください。
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投稿者:たけ
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