ダイビング器材メンテナンス その1.レギュレター
スキューバダイビングに必要不可欠なものがダイビング器材になります。
水中環境下で、陸上と変わらない呼吸、四方八方自由自在に移動することを可能にする浮力調整具、最小限の力で移動を可能にするフィン、しっかりとした輪郭でものを見るマスク等、安全で楽しいダイビングには、ダイビング器材に依存します。
使用前又は使用中、ダイビング器材のトラブル発生は避けたいものです。
今回、ダイビング器材の中でも重要な呼吸器(レギュレター)のメンテナンス等に焦点をあて、ダイビング器材のトラブル回避、そして長持ちさせるコツをご紹介します。
a.ダイビング使用後のケア
下記の順序は全ての器材に当てはまります。
1.真水で濯ぐ
2.陰干しをし、乾燥させる
3.型崩れや負荷が掛からないよう収納する
上記3つの項目を呼吸器(レギュレター)に置き換えみてゆきましょう。
・真水で濯ぐ
海水・淡水での使用にかかわらず、まず真水で濯ぎます。
海水使用の際は、表面及び可動部内の塩の結晶化や淡水使用の際、汚れや異物の混入を避ける目的。
流水を呼吸器(レギュレター)に掛けるのではなく、たらい等に真水を溜めそこにレギュレターをいれます。
この時、特に注意してほしいこと2つあります。
1.ファーストステージは水の中に漬けない
なんで!?と、思う方が多いと思います。
その理由は、呼吸器(レギュレター)がタンクバルブに接続する部分は、呼吸器(レギュレター)のファーストステージ内に、水やホコリの侵入を避ける為ダストキャップをします。
ダストキャップをしているから水の中に漬けても大丈夫と思わないでください。
陸上であれば、雨が呼吸器(レギュレター)のファーストステージに降り濡れても内部に水の侵入はないと思いますが、たらい等に溜めた水も中に入れると若干の水圧の影響でレギュレターのファーストステージとダストキャップの隙間から水が侵入します。
ダストキャップには、気密を保つOリングはついておりません!!
2.水に浸かってる呼吸器(レギュレター)のセカンドステージのフェイスにあるパージボタンは押さない
水中でここを押してしまうと、セカンドステージのバルブが開放し、真水がホース内に浸水してしまいます。
最悪、ファーストステージ内まで浸水する恐れがあります。
じゃ、ファーストステージ内に水が浸水すると、なんでダメなの?
シリンダーに呼吸器(レギュレター)を接続し、シリンダーのバルブを開放すると、ファーストステージ内にある2経路に分かれます。
1つは呼吸に必要なガス供給をすべくセカンドステージ。もうひとつは、ガス量を表示させる残圧計。
セカンドステージ内に送られた水は、圧力で一気にセカンドステージ内に飛ばされ息を吸う際に体内へ入りますが、僅かな量のためそこまで気づきません。
厄介なのがガス量を表示させる残圧計内が浸水してしまうと、残圧計内部のサビ・結露の発生などにより、表示に不備をきたすことがあります。
万が一、上記2つをしてしまった際は、慌てずダイビングショップを呼び対処してもらってください。
間違ってもご自分で器材を取り外しなどしてしまうとトラブルの原因にもなりますので、お控えください。
水に漬けていいのは、セカンドステージ・残圧計・インフレーターホースのみ。
ここポイント!!
↓ ↓ ↓ ↓
真水に漬けるのではなく、可動部を漬けた状態で動かしてください。
器材が可動する場所は隙間があり、動かさないとその部分に汚れや塩などが付着し動きが悪くなります。
セカントステージ・残圧計とホースの接続部やインフレーターホースの先端部はちゃんと動かしたあと、5~10分ほど漬けておけばOKですよ。
その後、セカンドステージを取出し、マウスピース部より真水を入れます。
あまり強い水流だと水がセカンドステージ内部に浸水をきたすことがあります。
弱めの流水で約10~15秒程度水を入れてください。
気になるファーストステージの洗い方は、弱めの流水で洗い流す程度で!!
その際、注意点があります。
シリンダー取付部が上にくる位置で真水をかけてください。
こちらも10~15秒ほど洗い流した後、ホースの順に水をかけます。
・陰干しをし、乾燥させる
ホースをぐちゃぐちゃにせず大きく輪を描くよう干します。
セカンドステージ内水切れを為、マウスピース部が下にくるようにしてください。
・型崩れや負荷が掛からないよう収納する
ファーストステージとホースの接続部にテンションが掛からないよう注意してください。
b.一年に1回又は100ダイブに1回のオーバーホール
常に安全で快適に使用する為に、レギュレター(呼吸器)は、オーバーホールをする必要があります。
各メーカーや製品等により、若干の前後はありますが、一年に1回又は100ダイブに1回のどちらか早いほう、というのが一般的な考え方です。
レギュレター(呼吸器)の内部は、金属部とゴム製品が混在しており、使用頻度によらずゴム製品の劣化が認められます。それにより空気が出続ける(フリーフロー)・マウスピース部やその他ゴム製品の破損等の予防や部品交換をすることにより、不備なく快適使用できます。
c.ダイビング器材の作動原理とメンテナンス知識を学びたい方
PADI器材スペシャリスト・コースご参加いただけます。
このコースでは、下記ができるようになります。
・ダイビング器材の理論や原理・作動について知識を身につける
・推奨されてる通常の手入れとメンテナンス手順が実施できる
・つけ心地のよい器材の形状について、インストラクターがアドバイスする
当店でも、PADI器材スペシャリスト・コース開催しております。
ご興味がある方は、お気軽にお問合せください。
ダイビング器材、今回は呼吸器(レギュレター)のメンテナンスに焦点をあて幾つかご紹介してきました。
次回は、軽器材のメンテナンスをご紹介します。ご期待ください。
では、また!!
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投稿者:たけ
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