About

この夏は、宮古島でレックダイビング

沈船

 

地形がウリの宮古島で、宮古島と言ったら沈船!とはならないですよね。「沈船あるんだ」なんてよく言われます。

ダイナミックな地形ポイントの数々の影に隠れる、沈船ポイント。以後お見知りおきを~。

 

レックダイビング

難破、難船、海難、難破船を意味するレック(wreck)という言葉から、何らかの理由で沈んだ船または船だけでなく飛行機や人工物を目的にその周辺や内部を散策するダイビングを、ダイビングの用語でレックダイビングと呼ばれます。

戦争で沈んだものから、漁礁やダイビングポイントとして意図的に沈められたものまで様々。

日本国内だけでも熱海、土肥、小笠原、白浜、沖縄本島、与論島など。世界にはレックダイビングのメッカであるチュークやマルタやパラオをはじめ、沈船ポイントは他にも各地に点在しています。

海上で人と接していたものが水中に長い年月をかけ魚の住処としてあるそれらの姿を写真や動画等、雑誌やweb上で見ているだけでもロマン溢れ、ダイバーならいつかは潜って実際にこの目で見てみたいと思うでしょう。

 

 

レックダイビングのリスク

ダイバーならいつかは潜ってみたい!しかし殆どの沈船ポイントが、「深い」「狭い」「頭上閉鎖環境」とリスクの三拍子。

鋭利な場所や崩れやすい場所なんかもあるので、誰でも簡単に潜れるダイビングポイントというわけにはいきません。しっかりとした知識と技術を身につけてから潜るべきです。

 

 

宮古島の沈船はOWダイバーから

「レックダイビングは難易度が高い」みたいなことを言ったものの実は、宮古島の沈船ポイントはダイバーレベルの第1段階であるオープンウォーターダイバーの方からお楽しみいただけます。

その理由は「浅い」「広い」「頭上閉鎖環境でない」と、上記であげたリスク三拍子の裏返し。

 

沈船

 

伊良部大橋が架かる以前、宮古島と伊良部島を往来していたカーフェリーがその役目を終了し漁礁として沈められ今ではダイビングポイントとして使われている宮古島の沈船ポイントは、

・18mフラットな水底に対してトップ10mと水深が浅い

・全長約30mのカーフェリーは開口部が広い

・沈船ポイントの中では新しく崩れるリスクも少ない

 

以上の特徴から、真逆のことを言ってしまいますが宮古島の沈船はライセンスを持っていれば誰でも簡単に潜れるダイビングポイントなんです。

 

 

注意点とルールとマナー

誰でも潜れるとはいえ、勿論注意点もいくつか。逆に、これさえ守れば本当に誰でも!潜れます。

 

沈船

 

1,ロープ潜降・浮上

他の既存のポイントに比べて常時濁りやすいポイントで、通常透明度は8~10mくらい。透明度が良い時もありますが極めて稀。

特に潜降・浮上時は要注意で、透明度が悪く右も左も分からない状態での自由潜降・浮上は禁物です。必ずロープを指標に潜降します。

2,ロスト時のルール

万が一はぐれた場合「適切な浮上速度で船に沿ってトップ10mの総座席部分まで浮上し合流」等ガイドがブリーフィング時に指示するルールに従い、絶対に船から離れて安易に探さないことが大切です。

3,フィンキック

船内は沈殿物も多く水底付近を煽ると、煙幕のようにブワッとかなり白く濁ります。沈殿物を巻き上げないための、中性浮力やフィンキックの気配りはマナーのひとつです。

4,ゲージ類をまとめる

広いとはいえ所々ケーブル類が垂れ下がっていたり、窓枠は人1人ぎりぎり通れる程の狭い場所もアリ。引っ掛らないようにオクトパスや残圧計はストラップやバックルでまとめ、ブラブラさせないようにしましょう。

5,水中ライトの使用

必須。ではありませんが、透明度が悪い中ではライトを点けておくことにより、ガイドはゲストがゲストはガイドの位置が分かりやすくなります。

また一見薄暗い船内もライトで照らすとイソバナやキサンゴなどの鮮やかな原色が目に入り意外と華やか。

自分の位置を示すものとしても、沈船をより楽しむためにも水中ライトの使用がオススメです。

 

沈船

 

見どころ

安全停止も含め約40分程かけて、全景そして船内を散策します。

まずは船そのものをワイドにダイバーを入れて写真を撮ればその大きさもよく分かります。窓枠からのコントラスト壁面には生えもの(イソバナ、キサンゴ)も多く、どこを切り取っても絵になります。撮影スポットや構図がとにかく沢山で天井に吐いたエアーが溜まると鏡のようになり、リフレクションのある不思議な構図も狙えます。透明度の悪ささえ、いい雰囲気を醸し出していますしね。

 

 

そして沈船を住処とする生物も沢山で被写体には困りません。ツバメウオ、アカククリ、ハナミノカサゴ、キンギョハナダイ、フタスジリュウキュウスズメダイ、ヒトスジギンポ、このあたりはいつも出迎えてくれるレギュラーメンバー。ツバメウオは人によく慣れていてめちゃめちゃフレンドリー。ムチカラマツも多いのでよく見るとガラスハゼやムチカラマツエビ等も。

 

沈船

 

時にはモヨウフグ、コブシメ、ナースシャークとレアキャラ登場しちゃったりして。シーズンによってはスカシテンジクダイが群れることもあり、潜るたび違う一面が見れるのも面白い。見どころ満載遊び方無限です。

 

沈船

 

位置と時期

伊良部島エリアへ向かう道中に位置し、島影から離れているため波が高いと行けないこともあります。

アクセスがしやすくなるのは、主に南寄りの風が吹く夏時期。丁度これから!

 

これからです。この夏、地形ダイビングのスパイスに。

手軽にレックダイブが楽しめる、宮古島の沈船ポイントなんていかがでしょうか?

2019/06/13 | うみコラム , 沈船

関連記事

下地島ダイビングスポット『35ホール』

堂々とした姿はまさに圧巻!洞窟地形35ホールの魅力

こんにちは!スタッフの奥山です。 今回のうみコラムは、下地島エリアの地...

記事を読む

ミニ通り池

見どころ多数あり!他とは違う体験ができる『ミニ通り池』

こんにちは!スタッフの池田です。 いきなりですが皆さん、下地島の地形ポ...

記事を読む

ダイブコンピューター ダイビングモード

スクーバ・ダイビングにおけるダイブコンピューターの携行する必要性

こんにちは!スタッフの神尾です。 突然ですが皆さん、ダイブコンピュータ...

記事を読む

Cカード

PADIオープンウォーターとアドバンスドオープンウォーターの違いとPADIアドバンスドオープンウォーターを取得するメリット

こんにちは!スタッフの池田です。 今回はスクーバダイビングのライセンス...

記事を読む

イーストコーラル

沖縄の海らしいサンゴ礁が広がるダイビングスポット『サバ沖アウトリーフ』をスタッフ目線でご紹介

こんにちは!スタッフの池田です。 今回は伊良部島周辺のポイント『サバ沖...

記事を読む

新着記事

体験ダイビング スノーケリングツアー

美しい海と圧巻の魚の群れに感動体験

こんにちは!スタッフの神尾です。 早いものでもう海開きもしている宮古島...

記事を読む

透視度30mを超える青さが際立つ視界良好なコンディション

青さ際立つ【宮古ブルー】到来! 透視度30m超えの良好なコンディションのなか『洞窟』『フィッシュウオッチング』そして『サンゴ』

こんばんは! 竹内です。 今週末、沖縄地方は移動性高気圧に覆われ、日中...

記事を読む

スタッフトレーニングでフロートの付ける位置確認

ビーチ体験ダイビングで宮古島の海を体感

こんにちは!スタッフの神尾です。 本日は少し風は強かったのですが、気温...

記事を読む

オープンウォーター合格おめでとう〜!!

こんばんは!スタッフの奥山です。 今日はファンダイビングのゲストさんも...

記事を読む

オープン講習の様子

オープン・ウォーターコースに再挑戦

こんばんは!スタッフの池田です。 3月ももう下旬ですね。 私が宮古島に...

記事を読む

コメント/トラックバック

トラックバック用URL:

この投稿のコメント・トラックバックRSS




管理人にのみ公開されます

CAPTCHA


PAGE TOP ↑