今が旬、ニシキテグリに会いに行こう!
今回は海コラム「地形だけじゃない!宮古島ビーチダイビングの魅力」で少しお話したニシキテグリに焦点を絞ってお話します。
その名前を聞いたことが無い方はもちろん、見たり聞いたことがある方もニシキテグリのヒミツ♪をこのコラムで是非詳しーく知ってください!
そして興味を持っていただけたのなら是非一緒に会いに行きませんか?
ニシキテグリって?
ページトップの写真をご覧ください。このド派手な斑模様がインパクト大な魚こそがニシキテグリで、ネズッポ科コウワンテグリ属に分類されています。
写真のように2匹が寄り添う姿こそが、現地ガイド一押しのニシキテグリの産卵シーン。これを是非見てほしい!宮古島の海で毎日潜っている我々にとっても1年に1度のビックイベントで、毎年ニシキテグリのシーズンになると「そろそろかな~、会いに行きたいな~」なんてソワソワウズウズしてしまいます。
シーズンって?
・早ければゴールデンウイーク明けから9月が繁殖期にあたる。
・宮古島でよくニシキテグリが見られるポイント「来間ビーチ」へ行ける時期も南寄りの風が吹く夏時期に限られる。
この2つの理由から、今がまさにベストシーズン!
ネズッポ科?
あまり聞き慣れないですが、ここに属する魚はどれも鮮やかな色彩をしていて海外では「リトルドラゴン」とも呼ばれます。
この鮮やかさ、それからぽってりしたお腹や可愛いおちょぼ口が特徴で、故にニシキテグリ人気の理由でしょう。
特殊な青
漢字にすると「錦手繰」なんて上手くつけた名前です。青・緑・黄・オレンジ色の鮮やかな体色はまさに「錦」
その中でも1番印象的な青色が実はかなり特殊!この色素を持つ動物はニシキテグリとスポッテッドマンダリンフィッシュという魚の2種のみ。他の魚の青色は構造色といって光の反射で青に見えていることがほとんどですが、この2種は元々青い色素を持っているんだそうで、、この魅惑の青に惹かれるんですきっと。
ちなみに「手繰」というのは、手繰り漁(底引き網漁)によくかかることから由来しているそうですよ。
産卵シーン
産卵行動は丁度日が沈む頃行われます。
写真の左側(体が大きい方)が雄。
右側(体が小さい方)が雌。
日中はサンゴの中に隠れ姿はあまり見られませんが、薄暗くなるにつれてサンゴ表層に出てきてチョロチョロと行動を始めます。日没が近づくと雄は背びれをピンとたて雌に求愛を。ペアになった2匹は雄が雌を支えるように浮上し、中層で同時に精子と卵子が放出され受精します。
一瞬の美しいネイチャーシーンに思わず釘付け、感動すること間違いなしです!
観察のコツ
我々は日没前のまだ明るい頃にエントリーしその瞬間をそっと待ちます。雄は決まった範囲を移動し雌を探すので、まず移動している雄の個体を見つけ追っていくと求愛や産卵シーンに出会いやすいです。また雄の縄張り意識が高いため時に雄同士の縄張り争いも見ることが出来ます。
サンセットダイブに当たるため、視界確保のためライトは必須。ですがライトの光を直接ニシキテグリに当て続けると、明るさから日中と勘違いして産卵行動をしないため、魚には見えない・ストレスが少ないというオレンジや赤のライトを使用することオススメします。白く光るライトには、100円ショップなどで手軽に手に入る赤シートも有効的です。
そんなドラマチックでロマンチックな水中世界を間近に覗くことができるのもダイバーの特権!
だからこそ守らなければいけない以下の項目、また日中とは異なるサンセット・ナイトダイビングでの注意点も合わせてご確認ください。
環境保護のための注意点
・サンゴに接触しない
・ゲージ類をまとめる
・中性浮力と流線型の姿勢を維持する
・着底する際、水底を確認する
サンセット・ナイトダイビングでの注意点
・予備のライトを持つ
・ライトを顔に向けない
・水面でライトを平行の方向を照らさない(水面を泳ぐダツの仲間は光に突進する習性があります。口が鋭く尖っているためライトの光をめがけて突進されたら大変危険です。)
・ライトを1度つけたら切らない(つけたり消したりの繰り返しで球切れ・ボタンの故障を防ぐため。また消した時ににライトを紛失してしまうリスクを無くすため。)
・ライトを使ったシグナルを理解しておく
・夜行性危険生物に注意する(ガンガゼ等)
・こまめなガス管理(暗さや視界が狭くなることからのストレスにより呼吸が浅くはやくなりがちです。呼吸を整え、普段よりもこまめに残圧計チェックを心がけましょう。)
・片手が塞がる状態に慣れる(ライトを持つことで常に片手が塞がる状態になります。その状態である程度の中性浮力・体のコントロールがとれるようになってからチャレンジしましょう。)
投稿者:みき
2018/07/30 | うみコラム , ビーチファンダイビング, フィッシュウオッチング, 来間島
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