サンアイランド通信:エンリッチドエアについて
ダイビング雑誌などでは昨年くらいから『エンリッチドエア』についての記事が多く掲載されたり
海外をはじめ、西日本・沖縄を中心にエンリッチドエアを取り扱う業者が増えてきましたが、まだまだ
どなたでも普通に扱えるまでの普及は、もう少し時間がかかるかもしれませんね。
そもそも『エンリッチドエア』ってなによ!?と、思われる方もきっと多いと思います。
実はこのエンリッチドエア、1990年代に海外で使われ始めました。
『酸素分圧を上げ、減圧不要限界を空気より長く』と、テクニカルダイビングをされる方からの要望を受けてでした。
酸素分圧を上げることにより、空気に比べ酸素中毒のリスクは上がりますが、減圧症をはじめとする窒素の影響を
少なくすることにより、身体により負担をかけず減圧不要限界の延長が図れるエンリッチドエアは、海外を中心に
レジャーダイビングに広まってゆきました。
日本では、高圧ガス保安法をはじめとした法令の制約で、エンリッチドエアの製造方法の規制が厳しく海外のような
広がりは、当時はありませんでしたが、2000年後半から従来の酸素を扱う製造方法から酸素を扱わない画期的な
製造方法が開発され、日本でもエンリッチドエアが広がり始めました。
宮古島でエンリッチドエアを使うメリット
1.沖縄のほかのエリアに比べ最大水深が深いこと
宮古島周辺のダイビングポイントは、最大水深が25mから、地形の王道ポイント『アントニオガウディ』に至っては
最大水深が30mほどと深く、空気で潜ると減圧不要限界にあまり余裕がありませんが、エンリッチドエアで潜ると
酸素分圧によって異なりますが、空気以上に減圧不要限界に余裕が生まれ、深場から深度を一気に上げることなく
緩やかに深度を上げることにより、身体に負担なくダイビングをすることができます。
2.じっくりダイビングを楽しむことができる
宮古島のほとんどの地形ポイントは、20m以深にあり、2ダイブ目・3ダイブ目では、減圧不要限界がかなり
制限され希望ポイントに潜れない、潜ったとしても最大深度から減圧不要限界に余裕ができる深度まで
一気に深度を上げるなど身体にリスクを抱えた潜り方しかできませんが、エンリッチドエアでは
空気に比べ窒素がたまりずらいガスですので、減圧不要限界が空気に比べ延長されます。
各深度の減圧不要限界に余裕があり、宮古島の特徴的な地形の造形美を楽しんだり、じっくり生物の
隠れ家探しをしたり、マクロの写真を撮ったりしながら、ゆっくり深度を上げることが出来るので
遊びの幅も広がり、身体に負担もかかりません。
3.減圧症のリスクを減らせる
空気に比べ窒素が少ないエンリッチドエアは、身体に溶け込む窒素量が空気に比べ少ないことにより
窒素の影響で発症のリスクが高い『減圧症』『窒素酔い』のリスクを軽減できます。
ネットで見かけたこの記事『無理な潜水はやめて 八重山病院が注意喚起』を見ると、減圧症は他人事ではすまない
だれでもなる可能性があることがわかります。
体調管理はもちろん、ダイビングの潜り方やダイビングの合間の水面休息時間も関係はしますが・・・
1日2ダイブ以上の反復潜水や、数日間ダイビングを行うと、窒素は身体に蓄積されてゆきます。
最終日、飛行機に乗りお帰りになられますので、できるだけ窒素をためないダイビングがエンリッチドエアを
使うことにより可能になります。
お客様からは個人的な主観ではありますが、下記のようなご感想をいただいております。
・ダイビングが終わった後、身体がスッキリしている
・ダイビング中に頭が痛くならない
・呼吸抵抗がほとんどなく、自然な感じで息ができる
・寒さを感じずらくなった
上記は、エンリッチドエアを使用した直接的な効果かは実証はできませんが、エンリッチドエアをお使いいただいた
8割ほどの方は、身体の負担がかなり軽減されたとおっしゃられてます。
上記の理由により、サンアイランドでは、より安全に楽しくダイビングを楽しんで頂きたいとの思い
2012年4月に自社でエンリッチドエア充填所を完備し、より安価でエンリッチドエアをご利用できる環境を整えました。
料金やその他詳細は、サンアイランド『エンリッチドエアーとは』をご覧ください。
エンリッチドエアの資格整備をされたい方には、PADIエンリッチドエアSPコースを常時開催中です。
ご不明な点やご質問などある方は、お気軽にスタッフまでお知らせください。
まだエンリッチドエアを使ったことがないダイバーのみなさん、この機会に一度体験されてみてはいかがですか?
投稿者:たけ
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