エンリッチド・エア・ナイトロックスの製造・充填方法
こんにちは! 竹内です。
当店では、ファンダイビング及びステップアップコースご参加の方で、エンリッチド・エア・ナイトロックコースを受講された方は、追加料金なく無料でご利用いただけます。
ちなみに、この「エンリッチド・エア・ナイトロックス」って、なに!?と思われる方は
↓ ↓ ↓
宮古島でエンリッチド・エア・ナイトロックスを使用したダイビング
を、ご確認ください。
今回、シリンダーにどのようにエンリッチド・エア・ナイトロックスを製造・充填するのかお伝えしたいと思います。
AIRに比べ酸素の割合が多いエンリッチド・エア・ナイトロックス、レジャーダイビングでは酸素22%から40%未満にブレンドします。
いくつか製造方法がありますが、一般的には2つの方法で製造されてます。
a.分圧混合方式
空気と酸素を混ぜ、エンリッチド・エア・ナイトロックスを製造する。
■必要となるもの
純酸素の大きな容器(親ビン)と移充填ホース、高圧コンプレッサー、シリンダー
■製造方法
1.テクニカルダイビング用ソフトを用いり何パーセントのエンリッチド・エア・ナイトロックスを製造するか計算
2.ソフトで表示された分のAIRと酸素をブレンドする
b.メンブレン方式
この製造方法は、酸素を用いらない製造方法で、当店はこの製造方式の設備。
■必要となるもの
低圧コンプレッサー、サイクロンセパレーター、冷凍式圧縮空気除湿装置(エアードライヤー)、メンブレン、シリンダー
では、このメンブレン方式でのエンリッチド・エア・ナイトロックスの製造方法は
↓ ↓ ↓
をご確認ください。
どちらの方式もメリット・デメリットあり、それらを勘案し各事業所が選びます。
当店は、メンブレン方式を導入してます。
では、エンリッチド・エア・ナイトロックスがどのように製造され、シリンダーに充填されるかお知らせします。
1.低圧コンプレッサーを運転させる
この箱のようなものが、低圧コンプレッサーと呼ばれ、空気を取り込み配管に送り込みます。
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2.低圧コンプレッサーから送りこまれてきた空気は、サイクロンセパレーターから冷凍式圧縮空気除湿装置(エアードライヤー)に入ります。
メンブレン(中空糸の膜)が水分・油分が付着し故障の原因になるので、ここで空気中の水分を除去します。
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3.その後、各種フィルターを通ります。
水分は、サイクロンセパレーターや冷凍式圧縮空気除湿装置(エアードライヤー)で取り除かれましたが、低圧コンプレッサーから送風される際に混ざってしまったオイルや空気中の油分を画像左から43つで取り除き、最後の一つは活性炭が入っており防臭します。
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4.水分・油分を取り除き、活性炭フィルターを通った空気は、メンブレンに入ります。
酸素分圧は、メンブレンで簡単に調整でき、低圧コンプレッサーが動いている限り、同じ流量・同じ酸素分圧のエンリッチド・エア・ナイトロックスを製造します。
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5.メンブレンから製造されたエンリッチド・エア・ナイトロックスをシリンダーへ充填するのが、高圧コンプレッサー。
シリンダー1本を残圧0から200までおよそ5分30ほどで充填します。当店は、1回に4本のシリンダーを同時に充填することができ、単純に4本全て残圧が0から200まで充填にかかる時間は、1本あたり5分30秒 x 4本 →22分となります。
トップシーズンになると、100本/1日夕方から充填する事もあり、高圧コンプレッサーのみでシリンダーへ充填すると、長時間必要となります。そこで充填時間の短縮する為に、こちらを用いります。
50L/1本の容器(親ビン)を事前に200気圧まで充填しておき、充填口にシリンダー4本をセットしたのちに、この親ビン1本のバルブを開放します。すると、シリンダー4本と親ビン1本の圧が同じになる事により、高圧コンプレッサーのみの充填より時間短縮になります。
親ビンを効率よく使用することにより、30~40本/1時間で充填することができます。
ただし、親ビンからシリンダーへ一気に加圧する事により、シリンダー容器が熱を帯びます。すると、加圧するのに時間がかかってしまうので、それを解消する為に、水を貯めた桶にシリンダーを浸します。
シリンダーの熱の放出・冷却・万が一の爆発に備えてての対策です。
上記のような流れでエンリッチド・エア・ナイトロックを製造しております。
製造の過程で冷凍式圧縮空気除湿装置(エアードライヤー)を介し、且つ圧縮し充填している為、シリンダー内のガスは、非常に乾燥してます。
感想したガスを呼吸をする事によりダイビング中、喉が渇く事がありますから、ダイビング前には水分補給をしっかりとされてください。
当店にてPADIエンリッチド・エア・スペシャルティコースを受講された方は、製造所をご覧いただいてます。
エンリッチド・エア・ナイトロックスの製造方法や設備を理解し、実際水中で使用することができるのも当店ならではですよー。ご質問があれば、お気軽にお知らせください。
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投稿者:たけ
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